主体的・対話的・深い学びのうち、今回は主体的な学びについて考えたいと思います。
インターネットで主体的な学びを促す授業を調べると、様々な方法が出てきます。分かりやすく具体的な例もあります。しかし、方法を知れば主体的な学びを促せる教師になれるのでしょうか。なかなかそうはいかないと思います。
そこで、私は方法を知った上で大切なことは、教師自身が自分で考えることではないかと思います。そして、教師が自分で考えるということは、教師が主体的になることだと言えるのではないでしょうか。
なぜ教師が主体的になると主体的な学びを促せるのか、2点理由があります。
1点目は、「同型性」です。教師が児童生徒に主体的な学びを求めるのであれば、教師自身も主体的な学びを自らリードすることで、児童生徒と共に実現するという同型性の原理に着目しました。
2点目は、「なる過程を知れる」ことです。この記事を読まれている方は学生の時から主体的であったかもしれませんが、私は主体的ではありませんでした。その私が主体的な学び手になることで、どうすれば変わることができるのかの道筋が見えます。私自身、忘れ物をよくする学生だったので、忘れ物の改善方法を知っています。そうすると、忘れ物をしやすい児童生徒がどうすれば改善できるのかの道筋が見えます。気持ちやつまずきポイントを知っているというのは大きいでしょう。今主体的な学び手ではない方は、「なる過程」を体験できる大きなチャンスがあると思います。
では、どうすれば教師自身が主体的な学び手になれるのでしょう。ここで私がこの記事を読んでいる方に、一方的にこうするべきと伝えても読んでいる方は主体的に動きづらいと思います。
ここではヒントにとどめて、読んでいる方が考えるきっかけになれればと思います。3つのヒント全部に様々な書籍が出版されているので、ぜひ興味をもった方は主体的に学んでみてはどうでしょうか。
まず一つ目は「アンラーン」です。アンラーンは考えを固定化させないで、柔軟に学んでいきましょうというような話です。考えが固定化してしまうと学びが生まれづらいということです。
次に二つ目は「問い」です。問いは自ら問いに気付いたり、相手からうまく問いを引き出したり、問いを上手に使えると問いから学びが生まれやすいということです。
最後に三つ目は「リフレクション」です。アンラーンで学びの土壌を作り、問いで学びが生まれたら、リフレクションで収穫しましょうというようなイメージです。生まれた学びを抽象化したり、概念化したりして広げていくことで、また新たな学びや問いへ繋がっていきます。
まずは3つのヒントを教師自身が学ぶことで主体的な学びを促せる教師になるきっかけになればと思います。