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Vol.077新学習指導要領と〈学校図書館〉①新学習指導要領の趣旨

77_pic_01  今年(平成29年)の3月に小学校と中学校の新しい学習指導要領が公表されました。現行の学習指導要領に比べて、1.5倍の分量になったといいます。現在の時点(6月)では、まだ冊子体は出されていませんが、ネット上で「学習指導要領 平成29年」などと入力するとすぐ見つかります。それにしても量が多く、小学校のものだけでも170ページほどあります。そのため全体を理解するのは、容易ではありません。

 また学習指導要領は、内容が必ずしも明確に書かれているわけではなく、厳密な意味での整合性があるわけでもありません。教科によっても、書かれ方は少しずつ違います。そのため一つ一つの言葉の意味にとらわれすぎると、うまく理解できなくなります。このようなときには一つの視点を設け、その視点から学習指導要領の内容を見てみるというやり方が有効です。

 今月はこの新しい学習指導要領において、学校図書館がどのように扱われているのかを見たいと思います。そこで学校図書館や読書という言葉を視点としながら、見てみることにします。

 ただ、その前にいくつか考えておかなければならないことがあります。この学習指導要領の全体を貫く趣旨は何でしょうか。いろいろなところで、いろいろな説明がされていますが、「様々な社会的変化を乗り越え(中略)持続可能な社会の創り手」となれるように子どもたちを育てる(前文の真ん中あたりに書かれています)ということが、この学習指導要領の基本的な趣旨だと、私たちは考えています。

 けれども、この「持続可能な社会」とはどのような社会なのかは、新しい学習指導要領のどこをさがしても、説明されていません。学習指導要領は必ずしも明確に書かれているわけではないと前述しましたが、それはたとえばこうしたことを意味しています。子どもたちの目標となるはずの「持続可能な社会」とは、どのような社会なのでしょうか?これを手がかりとして、新学習指導要領と学校図書館の関係を考えていきたいと思います。

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