1 UDの視点を踏まえた学習環境づくり
文科省(2012)の調査によると、通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある児童生徒は6.5 %と言われており、通常学級においても、発達障害のある児童生徒が安心して学べる環境づくりが求められています。そこで、障害のある子もない子も安心して学べる学習環境づくりの推進の一つとして、本校では全ての学年、全ての科目の授業スタイルを統一することにしました。その際、主体的・対話的で深い学びとの関連を踏まえ、一単位時間の授業設計を考えました。
2 教員間での話し合い
次の4つのことを確認しました。
3 子どもたちへの働きかけ
本校で取り組んでいる授業スタイルは、子どもたちのためです。子どもたちが毎時間、安心して見通しをもち、主体的に学ぶことが目的です。ですから、子どもたちにも取組の意図を分かってもらう必要があります。
次のように説明しました。全ての授業で「つかむ」「学び合う」「まとめる」の段階があるんだよ。「つかむ」では、本時のめあてをつかむために、今まで習ったこととの違いを考えよう。めあてをつかんだあとは、めあて達成のための見通しを考えて、解決ができそうだと思えるようにしていこう。「学び合う」では、見通しで考えた方法を使って、自力解決に取り組むことだよ。自力解決が終わったらペアやグループで自分の考えを分かりやすく伝えたり友達の考えを聞いたりしよう。そのあとに全体に向けて発表したり質問したりしてみんなで学び合っていこう。「まとめる」では、学び合いを振り返って、めあてに対しての本時のまとめを考えていこう。
取り組みを始めて2年が経ちました。「めあてをしっかりつかめたよ。」「学び合いの時、自分の考えを伝えたいな。」「Aさんの意見いいね。」「今日は○○が大切だと分かったよ。」今日も友達と生き生きと学んでいます。