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Vol.010学校行事と生きる力②学校行事が「生きる力」をどう高めるか?②

pic_01 ■ 効果を見える化する指標
 学校行事を見える化をするにあたり、SEASでは新学習指導要領とその中心概念である「生きる力」をベースにして、その評価指標を作成しています。国立教育政策研究所が策定した特別活動の評価基準を踏まえています。ただそのまま指導要領を持ち込むのは難しいので、その概念を咀嚼し、質問項目へ反映させることで、様々な結果を導き出すことが出来るようになっています。「関心・意欲・態度」、「問題解決型思考」や「実行力・リーダーシップ」、「情報収集・活用力」「コミュニケーション力」「健康・体力」の計6領域の視点で、学校行事がどのような位置づけや効果・影響を与えているのか数値化して、見える化をしていきます。またその他にも「行事への満足度」、「取組への自己評価」や「学校への帰属意識」などの質問も設けています。それに加えて、学校が独自の質問項目を追加することも可能なシステムになっています

■ データを扱う際に注意すること
 このシステムを扱う上で気をつけなければいけない点は、数値は生き物であり、慎重さが必要になるということです。このシステムで得られたデータというのは、こども達が回答したアンケートが元になっていますので、変動をする確率も高いということです。現場でのこども達の実態も考慮し、数字が一人歩きしないように、慎重に扱う必要があります。  アンケート自体の実施タイミングにも工夫がされていて、例えば文化祭をSEASで測定したいとした時には、文化祭が終了して、約2週間から1か月の間でアンケートを行います。これは、同様のアンケートを直後に行った場合に、満足度などの数値が、行事直後の一過性の興奮によって高くなってしまう傾向があるため、それを1度クールダウンさせるなどの効果があります。

 これらのことを踏まえて、分析されたデータの中から例えば、「一般的に行事への取り組み具合や満足度などと、学校への愛着・帰属意識の聞には高い相関関係を見ることが出来る」ということがわかってきたりします。

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東京学芸大学教授
杉森伸吉
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