Vol.208スポーツ団体と教育現場における指導の違い 3

2021.1

 弊社ではまず、「運動は楽しむもの」であることをお子様に伝えております。楽しめないと続けることはできず、続けないと効果が出ないのが運動です。大人になっても運動を楽しみ、自然と身体を動かすことができることで、生涯元気に過ごすためのベースを作っていただきたいと考えています。

 以前ミライクに通う保護者様にアンケートを取らせていただきました(資料3)。

資料3

ミライクにお子様を通わせる目的の順位で、1位は「運動が好きになる」、2位は「自信をつける」、3位は「運動が得意になる」でした。ミライクに通うお子様の保護者様は、お子様がある程度の年齢になり、「『このスポーツをやりたい』と思ったときにすぐ身体を動かすことができるベースを作っておいてあげたい」という願いがあり、加えてお子様の自主性を重んじている傾向にあると感じています。
 ミライクでは、プログラムの中で子どもたちが考えて運動を作り出していく内容である「IDEAタイム」という時間を取り入れています。例えば、「平均台とフープを使ってここからここまで進む動きを考える」という課題だけを与え、クラスの子どもたちで相談し、1つの動きを作り出します。子どもたちの発想は豊かですので、大人では考えられないような面白い動作を提案してきます。一方的になりがちな運動指導において、子どもたちからの吸い上げを行い、実践することで、より一層興味をもって真剣に取り組むことができます。更にその内容が運動能力を上げるために非常に効率的で、新たな可能性を示唆させるような内容であれば、通常のプログラムにも取り入れます。ミライクを通じ子どもから学び、還元するという環境が定着しつつあります。

 子どもは可能性の塊であり、その小さな芽をどこまで伸ばせるかは関わった大人の責任でもあると考えております。学校とは違う、習い事という立場で地域の子どもを共有させていただく中、学校との連携は非常に重要であり、双方で足りない部分を補いながら、「子どもたちにとって本当に良い環境とはどういう環境なのか」を共に考えていく必要があります。地域の子どもたち全員が「運動好き」になれば、生涯身体を動かすことに抵抗がなくなり、これが健康寿命の延伸に繋がり、最終的に地域の活性化にも繋がると考えています。そのためにはまず、「低年齢のうちから『運動を楽しむ』ことをしっかりと根付かせること」を私たちの責務として日々取り組んでいければと思います。

野村不動産ライフ&スポーツ株式会社
長岡小夜子
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