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Vol.006学校における外部連携の可能性③ワールド・カフェ~実践から見えたパターン~

pic_01 ■ 学校における外部連携の可能性[03]
 常盤小学校で実践された「ワールドカフェ」では、回を重ねるごとに様々なカフェのパターンが見えてきたとのことです。今回は、そのカフェのパターンをご紹介していきます。
 ワールドカフェという形式は、これまでの学校現場ではほとんど行われたことがなく、実際に活用を出来るようになるまでに様々な試行錯誤や難問があったようです。しかし、それでも繰り返し挑戦したことで、その実践から大きく4つのパターンが見えてきたとのことです。

(1)アイデア型ワールドカフェ
<内容>
授業者が他の教師からアイデイアをもらう形式。授業者のやりたいことなどは決まっているが、学習のねらいを達成させるために外部の力をどのように活用すればよいかなどを検討する形式。
<成果>
授業者だけではなかなかアイディアが出ないところを、外部の人材や他の教怖との話し合いの中で、新たな発想が次から次へと出てきた。
<課題>
アイディアを取捨選択するのは授業者であり、いろいろな考えを全部取り入れながらというのはなかなか難しかった。
<実践例>
3年図工:指導の流れは決まっているのだが、最初の題材を決めるところが難しいという授業者の意向を受けて教職員全員で題材について話し台いを行った。

(2)生み出し型ワールドカフェ
<内容>
授業者から提案されたアイディアやポイントを受けて、単元指導計画や本時案をグノレープで分担して完成させる形式。
<成果>
単元指導計画を立案するという授業者の負担、外部との打ち合わせを減らすためにも有効であった。何よりも、他の教師が授業創りに参画しているという意識を一番もつことができた。
<課題>
授業者が話し合った内容を最終的にまとめていく難しさはあった。
<実践例>
6年道徳:資料と外部の活用する教材は決定済み。それを生かして本時案作りを3グループに分かれて行った。

(3)たたき上げ型ワールドカフェ
<内容>
授業者及び分科会で指導計画や本時案を作成し、それを基にしてよりよい授業作りを円指す形式。
<成果>
多くのアイディアが追加されるので、最初に作られた計画よりも充実したものになった。
<課題>
最初に提示された計画が固まりすぎたため、話し合う内容が狭まってしまった。
<実践例>
6 年家庭科:高学年分科会において指導計画を作成。それに基づき追加や削除、いろいろなアイディアを出し合った。

(4)体験型ワールドカフェ
<内容>
児童に体験・作成させるものを、教師が児童の立場になって実際に行ってみる形式。
<成果>
児童がどこでつまずくのか、どのように作業するだろうかということが予測できるようになった。
<課題>
短時間での作業は難しく、時聞が延びてしまう。
<実践例>

5年国語:日本橋のよさを発表するという授業。実際に児童がどのように作成するかを予想しながら外部人材を交えて作成した。

 一口にワールドカフェといっても、その目的やテーマに応じて、進行の仕方や注意点など色々とポイントがあるようです。自分たちが解決したい問題・議論したいことは何であるのか?どんな意見を出して欲しいのかなどを意識してワールドカフェをスタートすると、より実のあるカフェが出来そうです。

※本レポートは、「平成25・26年度 中央区教育委員会研究奨励校 研究紀要 研究主題『子どもが生き生きと学ぶ指導の工夫〜外部(大学・企業・地域等)との連携を通して〜』」中央区立常盤小学校(2014)を参考にしております。
NPO法人東京学芸大こども未来研究所研究員 
高橋真生
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