Vol.097「スポーツ」ってなんだろう?③
バリアブレイクスポーツを体験してもらって

 2017年11月26日に代々木公園で「ユニバーサルスポーツフェスタ」が開催されました。これまで半年間、たくさんの壁を乗り越え創ってきたバリアブレイクスポーツのお披露目ということで緊張もしましたが、とても充実した一日となりました。今回はこのイベントについてお話させていただきます。

 まず何より良かったことは、子どもたちがとても楽しそうにバリアブレイクスポーツをプレイしてくれたことです。バリアブレイクスポーツを創る際ずっと心がけてきた、「勝っても負けても楽しめるスポーツ」が、子どもたちの転んでもニコニコ笑っている姿や、負けても楽しかったと言っている様子を見て、実現できたのだなと思い、ほっとしました。また、保護者の方も子どもと一緒に参加し、「いつもは観てる側だけど一緒にできて楽しかった」と言っていただき、誰でも楽しめるスポーツが開発できたのだと嬉しくなりました。見た目もルールもいい意味で「ゆるい」バリアブレイクスポーツですが、子どもから大人までたくさんの人がプレイしている様子は真剣そのもので、必死に勝敗を競いながら、スポーツそのものを楽しんでいるようでした。この時、製作段階からずっと感じていた「これはスポーツなのか?」は「これもスポーツなのだ!」に変わった気がしました。

 ただ、今回発達障害のある子を想定して創ったバリアブレイクスポーツでしたが、実際にイベントに参加してくれたのは健常者の方がほとんどでした。そのため、私たちがバリアブレイクスポーツを開発してきたプロセスや思いなど、本当に伝えたいものが伝わっているのかなとイベント中に少し不安になりました。しかし、発達障害のある子でバリアブレイクスポーツを体験してくれたのは1人だけでしたが、その子はとても楽しそうに何度も何度もプレイしてくれていたので良かったです。ただ、もう少したくさんの子たちにバリアブレイクスポーツをプレイしてもらい、今回自分たちが行ってきたことについて振り返りができれば良かったと思っています。そのために何ができるかをこれから考えたり、より楽しめるスポーツについて引き続き考えていったりするつもりです。

 イベント当日にはテレビの取材もはいり、社会的に関心の高いことであること、また、発達障害のある子が楽しめるスポーツを考えるという活動は非常に価値のあることだったのだと改めて感じ、取り組んできたことに対して自信にもなりました。そして、「ユニバーサルスポーツフェスタ」にはたくさんの反響があったと鈴木聡先生からお聞きし、嬉しく思うと同時に今後も引き続きバリアブレイクスポーツへの取り組みに関わっていきたいと思いました。

東京学芸大学大学院生
佐藤悠太郎
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