Vol.198人とのつながりを大切にして、アフターコロナに備えよう 2

 自分の殻から脱皮できた研究授業の発表会は、私一人で作り上げたものではありません。同じ体育部の部会の仲間との話し合いを重ねて出来上がったことです。
 この部会には数年間在籍していたので、気心の知れた仲間たちが多く、毎回の部会も楽しみでした。部会を開くとなると、今のようにメールやSNS、リモート会議などはありません。部会を設定し、一つの学校に集まって話し合いをするしかありませんでした。

 余談ですが、携帯電話のない頃ですから、予定の変更等は、学校に電話連絡をします。しかし、学校によっては、連絡を伝言してもらえないこともあり、予定の変更などがあるとスムーズにいかないこともありました。

 部会での話し合いは、一人一人の考えを率直に発言できていました。また、ベテランの先生からは、時々、先生から子どもたちへの「アドバイス集を考えたらどうか」や子どもたちがゲームを分析できる「ゲーム記録の取り方を工夫できないか」などの課題をいただきました。
 そのたびに、部会のメンバーで話し合い、各自が実践し修正・改善を重ねていきました。時には、お互いの子どもたちの自慢大会になることもありました。互いにその自慢話に刺激を受け、さらに学習指導や支援について学んでいきました。メンバーである仲間との議論は楽しく愉快でした。

 時が過ぎて校長となった私は、ある年に区教育研究会体育部の「教育研究員」の担当をさせてもらいました。体育部で活躍してきたメンバーと研究を行うことは楽しみでした。しかし、研究員の提案授業の協議会では、各自の率直な感想や意見を聞くことができず、寂しく思いました。この現象は翌年の研究員でも感じました。
 後に分かったことですが、顔は知っていても同じテーブルで議論をするのは初めての仲間だったので、自分の意見によって相手が傷つかないだろうか、自分の考えは正しいだろうか、間違っていたらどうしようか。と考えて積極的に自分の感想や意見が伝えられなかったようです。8月の合宿研修以降は、相手に遠慮なく自分の思いや考えを仲間に伝えられるようになりました。翌年の研究員でも同じことが言えました。

 私の若い頃もそうですが、互いの気持ちがわかりあえることが大切なことと感じました。研究員も最初はどこかで壁を作っていたように思います。
 議論が盛んになればなるだけ、研究員の仲間意識も高まり、授業研究もどんどん深まりました。

学校法人 西武学園
たかとり幼稚園長 山﨑涼二
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