児童の座席配置と座席配列、言葉は似ていますが意味は違います。普段よく使われるのは児童の座席配置だと思います。座席配置は教室での机の位置は決まっていて、どこにどの児童を配置するのか決めることです。座席配列は児童の机をどのように並べるか決めることです。普段、学習効率を高めるために座席配置を考え悩んでいる方は多いと思います。しかし、座席配列について深く考えたことはあるでしょうか。今回は学習効率を高めるための座席配列について考えてみましょう。
まず学習効率と座席配列の関係を考える前にどのような学習活動が教室で行われているのか類型化してみます。
次に一般的な7m×9mの教室で考えられる座席配列は下の図です。 学習活動と座席配列の関係を考えてみます。リニア型・ペア型は児童全員が黒板を向いているため「レクチャー」や「演習」の学習活動に向いていると思われます。班型・コの字型は児童同士が向き合っているので「討論・発表」や「実習」の学習活動に向いていると思われます。今読んでいるみなさんはどのような座席配列が多いでしょうか。もちろん授業中に学習活動によって座席配列を変更することもあると思います。協働的な学びの解説では言語活動を通じた授業改善として「レクチャー」だけでなく「討論・発表」の例が示されています。学習過程の改善、授業改善をしていくとともに、座席配列も改善してみてはいかがでしょうか。