新年度がスタートすると、やるべきことの一つに、子供が生活しやすいように教室を整える作業=教室環境の設定、があります。教室環境の設定は、比較的自由に行うことができ、先生たちに裁量が委ねられています。
「割れ窓理論」という言葉を聞いたことがありますか?アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが、「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も当該地域に対し関心を払っていないというサインとなり、犯罪を起こしやすい環境を作り出す」と提唱しました。教室でも、同じようなことが起こります。床にゴミが落ちている状態が続けば、どんどんゴミは増えていき、掲示物が剥がれていても、気にならなくなります。子供たちが落ち着かなくなる要因は、環境が全てではありません。しかし、子供たちは環境に順応しやすく、影響を受けやすい生き物です。教室環境を設定していくことは、学級経営をスタートする第一歩であります。
私はこれまで、様々な先生たちの教室環境を見せていただき、インタビューを行ってきました。子供たちが過ごしやすくなる教室環境のポイントをまとめたので、参考にしてみてください。
1、教室はすっきりきれいに!
・床にゴミは落ちていないか、物を置きすぎていないか、確認しましょう。とくに、児童用教師用のロッカーの上に物を置く場合は、必要最低限の物に留めておくことが大切です。防災対策にも繋がります。
2、児童用机、教師用机の向きはどうする?
・机の向きによって、教室の雰囲気はだいぶ変わります。授業にも影響します。先生が指導しやすい、また児童が話を聞きやすい机の向きを模索してみてください。
・机の位置を決めたら必ず印を付けましょう。
3、黒板横はシンプルに!
・黒板は、子供たち全員が注目する場所です。黒板の横がごちゃごちゃしていると、そちらに注意が逸れてしまい、集中が阻害されることがあります。黒板回りはできるだけシンプルにし、掲示物は必要最低限な物だけ貼ることをお勧めします。私は突っ張り棒を利用して、カーテンを設置しました。通常時は閉めて、必要なときだけカーテンを開けるようにしていました。
いかがでしたか。教室環境は、子供の実態に応じて、適宜変更していくことが大切です。新年度の準備、一緒にがんばりましょう!