反省をこめて考えることがあります。「発問-挙手-指名-発問-挙手-指名」と教師と一部の子どもとのやり取りの中で正解を確認したり、誤答を検討したりしながら進んでいく授業。このような「答えは教師が常にもっていて、そこにたどり着くことがゴール」という授業に学びがいを感じられない(正解を言えない)子どもはその授業中、何を思いながら座っているのだろうと。
学習指導要領の改訂を追い風に、児童が主体的で対話的な活動をどのように充実させられるか、ということを考える機会が増えてきました。しかし、主体的で対話的だと言われている活動を取り入れるだけではその時間が豊かなものにならない、ということは、多くの方が感じられているのではないでしょうか。例えば、話し合い活動を想像してください。次のような子どもの姿が思い浮かびませんか?
【活動例】
例にあるように、ディベート的に立場に分かれ、必ず前の人が言った意見の一部を引用しながら話すことをルールとします。そうすることで、意見を発表し合うのではなく、意見を多角的に検討し合うことができます。さらに、活動の中に、そもそもの部分である、「話し合うことのよさ」を感じられるような工夫を取り入れました。「なるほどね。でも」という話型を使うことや、じゃんけんという偶然性を生かして立場を決めることです。考えを受け止めてもらえる安心感や、自分の考えに固執せず、友達とのやり取り自体を楽しむ感覚をこの活動を通して少しでも、得てほしいなと思います。