Vol.132ジグソー法を活用した学習活動

 「ジグソー法」は、1971年に社会心理学者であるエリオット・アロンソンによって米国で考案された協同学習の技法で、元々は人種間の対立の緩和を目指したものでした。以降世界中に知られるようになり、現在日本の学習指導要領でも「主体的・対話的で深い学び」につながる効果的な学習方法として注目されています。
 「ジグソー法」はグループ学習で、「ジグソーグループ(ホームグループ)」と「エクスパートグループ」という2種類のグループを作ります。目的はジグソーグループでの資料の読解・理解ですが、皆が同じ資料を読むのではなく、各々のメンバーが異なる部分を読み、それをグループで総合することで各自の学習を進めていきます。

図1 ジグソー法におけるジグソーグループ(ホームグループ)とエクスパートグループ。
第一段階:ホームグループで集まる/第二段階:エクスパートグループで集まり、理解を深める/第三段階:ホームグループに戻り互いに教え合う

 この手法をアレンジして、英語の授業に活用した例を紹介します。

【活動のゴール】
「英語で読んだ文章の内容を英語で話すことができる」
【準備】
英文を4つのパートに分け、紙を4分割する。その紙を教室の四隅に貼る。
【活動の手順】
  1. 4人グループを作り、それぞれが1つずつ貼られた情報を読みに行く。何度読みに行っても良いが、メモ等は必ず戻ってきてから書く。
  2. 読んだ内容を英語でグループのメンバーに伝える。
  3. 4つのパートを統合し、1つのストーリーとして説明できるように発話練習する。
  4. ペアになり英語でストーリーを説明する。ペアを変えて複数回練習する。

他にも絵やワークシートを活用したり、読んだものを英語で書かせたり、意見や感想を書かせたりするなど、生徒のレベルに合わせて活動を調整することができます。
 ジグソー法を活用した学習は、グループの生徒間での協同的行動があって初めて実現可能となるため、必然的に「相互依存」が起こります。学業成績を高めるだけでなく、学校をより相互支援的、思いやりのある場所に変えるという効果も期待できます。教科を問わず活用できる手法なので、ぜひ授業の中に取り入れてみてはどうでしょうか。

[参考文献]
山本崇雄(2015)「アクティブ・ラーニングで4技能を育てる」『TEACHING ENGLISH NOW特別増刊号』Vol.2,pp.8-9.
友野清文(2016)『ジグソー法を考える 協同・共感・責任への学び』丸善プラネット.

東京都立芦花高等学校
植木みお
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