ミラーボールがまわり、スポットライトのみの照明。体育館の壁にはプロジェクターでイベント名が映し出され、ノリのよい音楽が流れています。生徒たちはいつもと様子が異なる体育館に入った瞬間、「うわ!」「すご!」といった感嘆詞を口にし、非日常的な世界にひきこまれていきました。隣の生徒と話してはいるものの、これから何が起こるのだろうとソワソワして落ち着かない様子です。そんな中突然、プロジェクターからイベントの概要が流されました。ボルテージが上がった時、全員の視線がステージ上の1人に。非日常の世界への案内人として来校してもらったプロのMCの方です。MCの方から発せられる一言一句に生徒たちは、笑い、声をだして反応し、いつもと違う緊張感から解き放たれ、まるで非日常的な世界のお客から住人になったようでした。
いよいよダンスショーの始まりです。MCの方の案内でダンスチームによる本物のショーが、披露されていきます。様々なダンスジャンルが楽しめるように、チームを外部指導員として関わってもらっていたRepoll Planningに選んでもらいました。中にはメディアで活躍しているダンサーさんもいらっしゃいました。さらにチームの順番やMCの内容も練られており、生徒は身を乗り出し、食い入るように踊る姿を見ていました。この時のことを振り返って、次のような感想が見られました。
【生徒の振り返り】
ダンスショーが終わった後、ダンスショーで踊っていたダンサーさんに講師になってもらい、生徒たちはダンス作品を創るというワークショップを行いました。憧れをもったダンサーさんから振付や作品の創り方を教えてもらい、自分たちでアイデアを出していく姿は、いつもの授業よりも能動的でした。まさにアクティブ・ラーニングの姿がそこにあったように思います。
【生徒のワークショップでの学びの姿】
作品ができあがった後作品を見せ合う場面では、踊る生徒・見る生徒はもちろん、会場にいる全ての人が1つになってダンスを楽しむことができました。
さて、ダンスイベント型授業は、「前半で本物のダンスに触れ、後半はこれまで培った力を駆使し作品創りという課題を解決し、最終的に発表する」というプログラムです。前半、非日常的な世界で本物のダンスショーに触れることで、能動的に学びたいというアクティブ・ラーニングのスイッチが入り、そして後半の作品創りでは、総合的な学習の時間で示されている「探求型の学習における生徒の姿」である、<課題の設定→情報の収集→整理・分析・まとめ・分析>があらわれました。
授業終了後に撮った記念写真には、「生徒」だけでなく、「ダンサー」、「MC」、音響を担当した「専門学校生」、スタッフをした「地域の方」、学校長をはじめとする「教職員」、「PTA」といった連携・協働したメンバーが入っていることがとても印象的でした。