5月中旬になりました。今までに読み聞かせは実施できたでしょうか。今回は、読み聞かせとは一味違った“子どもと本をつなぐ手法”を紹介します。
〈ブックトーク〉
ブックトークとは、一つのテーマに沿って、数冊の本を紹介していく方法です。使える時間にもよりますが、5冊~10冊前後が良いでしょう。あらすじを話したり、部分的に読み聞かせをしたり、作者の言葉を取り上げたりと、変化をつけて紹介します。絵本を入れて全文読み聞かせをすると、子どもたちの満足度がアップします。この時期のテーマとして「野菜はかせになろう」・「昆虫大発見」・「自由研究を楽しむ」など、教科に直結するものから、教科の枠を超えたものまで自由自在に考えられます。
学習内容に興味関心をもたせたり、課題解決のヒントになったり、本を手にとるきっかけとなるおすすめの手法です。
次号でブックトークの実践例を紹介します。
〈読書会〉
本を読んでの感想を言い合ったり、感動を共有したりすることによって、作品の世界をより深く味わえる手法です。全員が同じ本を読む、同じ作者のさまざまな作品を読む、テーマに沿って、各自が選んだ本を読み交流するなど、いろいろな方法があります。同じ本を読んでの交流では、自分とは違った読み方があることの気づきになります。作者を決めてさまざまな作品を読んでの交流では、作者の世界観を知ることにもなります。
社会・理科などの教科学習と関連づけての読書会も視点がかわり、読書の幅を広げることになるでしょう。全国学校図書館協議会で発行している集団読書テキストには展開例を含んだ資料がついていますので、初めての取り組みにも困りません。
〈ビブリオバトル〉
「人を通して本を知る、本を通して人を知る」知的書評合戦で、小学生から大人まで、急速に広がっている本の紹介方法です。参加者が面白いと思った本を持って集まる、チャンプ本を決めるなどの「ビブリオバトル公式ルール」があります。解説書が多数出版されていますので、ぜひ手に取ってみてください。本を紹介し合うときに使えるタイマーもWev サイトからダウンロードできます。
子どもと本をつなぐ手法はまだまだあります。図書館担当の教員にたずねてみてください。