Vol.091「特別支援教育」 子どもが生き生きとする授業の実際①
長所を活用した指導

 何か困難さを抱えている子どもへの指導・支援を考える時、どのような指導・支援を考えますか。本人の抱えている困難さを克服するための指導・支援?
それとも、子どもの得意を伸ばすための指導・支援?

 私は特別支援教室担当として子どもたちの指導を考える時、得意なこと・長所を生かした取り組みを考えます。
 その理由として、子どもたちは在籍学級で苦手なことに向き合う場面が多く、それでもさらに特別支援教室で苦手克服のための課題に向き合うことは、子どもたちにとってつらい場合が多いからです。

 長所・得意なことを取り入れた指導を行うと、「やってみたい。」「もっとやりたい。」の声とともに、活動に集中する子どもたちの姿を見ることができます。

 そこで、今回は実際に取り組んだ長所を生かした指導「マイキャラクターレベルアップ大作戦」についてご紹介したいと思います。この取り組みは以下のように設定しました。

①自己分析
 自分の長所や短所、得意なことや苦手なこと、好きなもの、将来の夢など自分について考えます。自分の短所・苦手なことは話せるのに、長所や得意なことについて気付いていない子どもが多くいます。
 長所や得意なことについて気付けるように、友達や教師が見つける、リフレーミングで短所は長所にもなることに気付くなどの活動も行います。

②自分の好きなところ、自慢できるところ
 自己分析で気付いた自分の長所や得意なことなどから、自分の好きなところ・自慢できるところNo.1を自分で決めます。

③マイキャラクター作り
 好きな自分・自慢できる自分をキャラクターにします。キャラクターの名前を考えたり、キャラクターのイラストを描いたり、得意技を考えたり、どの子どももオリジナルのキャラクターを作ることを楽しんでいました。

④マイキャラクターレベルアップ大作戦
 マイキャラクターの現在のレベルと目標レベルを考えます。さらに目標レベルまでレベルアップさせるために、マイキャラクター(=自分)に何が必要かを考えます。レベルアップに必要なものを考えやすくするために、必要な「アイテム」「仲間」「キーワード」を考えます。

 これらの取り組みが在籍学級で活かされるよう、在籍学級担任と連携を図ります。マイキャラクターが設定した目標を達成した時は、担任からポイントを獲得。特別支援教室でマイキャラクターがレベルアップできるようにしました。

 子どもたちは自分の短所や苦手なことについては他者からの指摘で気付いているようです。
しかし、自分の長所や自慢できるところ、好きなところには気付けていないことが多いようです。

 特別支援教室での指導により、自分のよさに気付くこと、そして自分のよさを生かして在籍学級での学習や活動に取り組むことで、子どもたちが自信をもち、「やってみよう」と思う気持ちにつなげていくことが大切だと思います。

東京都東村山市立萩山小学校 教諭 大塚まり
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