2020年—東京オリンピック開催の年…ですが、実は教育現場にいくつもの大きな波が寄せる年です。
・学習指導要領改訂(2020年度以降小学校から順次)
・大学入試改革(2020年度から)
初等中等教育から高等教育まで一貫した「生きる力」の育成
・一人一台のタブレット端末の整備(2020年度末までに)
「教育の情報化ビジョン 新成長戦略」 などです。
2020年度からの新学習指導要領では、英語の教科化、プログラミング教育や「アクティブ・ラーニング」の導入が決まっています。また、子どもたちが使う教科書のデジタル化も今年度解禁となりました。これらのことは無関係ではなく、国際化・情報化などの社会情勢の変化の中で、すべて子どもたちに身に付けさせたい力につながっています。
では、一人一台のタブレット端末の整備が、授業をどう変え、子どもたちのどのような力を育てるのでしょうか。
まずは教員として、教育活動におけるタブレット端末ならではの可能性を考えてみましょう。
・持ち運びが簡単なので、使える場所が広がる
・画像・映像が簡単に撮れ、すぐに見ることができる
・タブレット上で加工がしやすい
まだまだあります。この特性を生かして、体育の時間に跳び箱の演技を撮影してみんなで見合い修正すべき点を挙げるといった活動が盛んに行われています。この活動では、自分を客観的に見る力がつきます。また、校庭に出て行って季節の草花や生き物を探す学習にもタブレットは活用されています。写真を撮って校庭の地図上に保存し、気づいたことを書き込むといった活動です。成果が明確で充実感があり、次の学習への意欲が高まります。
もちろん、すべての学習にタブレットありきではありません。授業づくりという視点に立ち、適切な教育コンテンツの活用ができる教員としての力を身に付けていきましょう。
東京学芸大学デジ読評価プロジェクト特命教授
對崎奈美子
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