特別支援学級の担任としての立場から校内体制をどう築いていくかについて述べさていただきます。学校内に特別支援学級があるという存在を示していくことで、学習活動をダイナミックに展開していくことが可能となっていきます。そのためには、担任の情報発信とともに、教育活動を校内の職員が支えていこうとする姿勢を築いていく校内支援体制づくりが求められてきます。
(1)校内へ情報伝達
学級通信等を通じて、学習活動の様子を写真で紹介することや、掲示板を活用して、特別支援学級での活動内容を常時伝えるといった工夫をしていきます。また、校内の先生や通常の学級の子どもたちと一緒に授業を展開することも良いです。生活単元学習で作ったドングリクッキーを校内の先生達に配りに行き、食べた感想をお手紙に書いてもらったり、特別支援学級の子どもたちが企画したお楽しみ会に参加してもらい、時間を共有したりすることも効果的です。
(2)管理職との関係性の構築
特別支援学級の担任が、管理職の特別支援芽球の教育活動に対しての理解を深める働きかけをすることが校内体制を形成していく上で重要になっていきます。具体的には、授業に参加し子どもたちと関わる中で、一人一人の実態を把握することができます。また、朝会で校長先生が話した内容について、授業を通して記録し、校長先生に報告する活動を通して校長室に訪問する機会を作る等、相互に関わり合える工夫をすることも必要です。
(3)協働で活動する場づくり
個別の指導計画を作成する際には、担任だけでなく、特別支援教育コーディネーターや管理職等、協働して作成する場を設定することも大切になってきます。個々の子どもの情報を共有したり、クリエイティブな考えを生み出せる場を作ったりします。様々な情報を出し合う中で、自分の考えに客観性をもつことができ、その考えを指導に生かすことができてきます。意見交換をする場を特別支援学級の担任から意図的に築いていくことで、協働する校内体制を構築することができます。
学校という同じ学びの場に、特別支援学級があり、そこでは同じように学びをしている子どもたちがいることを、教員側から発信していくことこそ、特別支援学級における校内体制を築いていく一歩になると考えます。