CREDUON

Vol.047HEAR & NOW を大切にした学級活動①
児童のめあてや目標づくりについて

 “HEAR & NOW”。私が、学級経営で大切にしている言葉の1つです。心理学の用語として、相手の“今ここ”の状況に目を向けることを意味します。小学校の教員である私は、“HEAR & NOW”を児童の今ある姿に正対し、内面の心の動きに寄り添うこととして捉えています。

 さて、現行の学習指導要領の目標には、学級活動を通して、児童の集団への所属意識や活動への主体性、実践力等を育んでいくことが明記されています。このような資質・能力を育てていく上でも、教師の“HEAR & NOW”な見方は大切であると思います。

 例えば、新しい学期が始まると学級活動で児童に個人で学習・生活の目標を立てさせることがあります。また、クラス目標を立てさせることもあるでしょう。このような活動は、学期スタートの早い時期に行われているように思います。ここで、私たち教師は“HEAR & NOW”な見方から「児童は本当に自分の目標やクラスの目標を立てたいと思っているのだろうか?」と考えてみましょう。教師は1年間の見通しを理解していても、児童はそうでないかもしれません。また、クラス替えがあった学級では、人間関係も曖昧な状態です。物事が漠然であると、人は誰でも明確な指針を立てることができません。つまり、児童は多くの経験を積み重ねていく中で、必要感ある個人・集団の目標が見えてくるのではないでしょうか。したがって、足早な目標づくりは禁物です。まずは、新しい学期が始まったら、児童のわくわくする気持ちやどきどきする気持ちを学級全体で共有することを大切にしたいと思います。きっと同じような気持ちをもった児童はたくさんいるのではないでしょうか。児童相互の共感は安心感へとつながっていき、よりよい人間関係の構築の基盤になります。

 また、学級活動における児童の“共有”は、体験的側面と内面的側面から捉えることができるでしょう。次号では、体験的側面および内面的側面それぞれの学級活動の具体的事例をもとに、児童相互が共感する様子とそれに教師がどのように関わるかについて紹介します。

東京都杉並区立浜田山小学校主任教諭
幸阪創平
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