私が教員を志したきっかけは、中学生時代に所属していたハンドボール部の顧問の先生との出会いです。先生は、どんな時でも高い志を掲げ、熱心に指導してくださいました。当初は先生が掲げた目標が果てしなく遠く感じられましたが、足元の課題を一つずつ克服していくうちに、いつの間にか目標との距離が近づいていることに気づきました。先生の熱量に応えるため、私自身も必死に部活動に取り組んだことを覚えています。この経験を通して、私は、「常に目標を持つことの大切さ」と「目標に向かって地道に努力を重ねることの大切さ」を学びました。そして、今度は自分が子どもたちにその大切さを伝えたいと考え、教員を志しました。
教員になった当初は、学級担任としての業務をこなすことに精一杯で、時間が溶けるようになくなっていきました。あっという間に過ぎた一年でしたが、その中で学んだ最も大切なことは、「周囲の先生方と助け合える関係性を築くことの重要性」でした。
2年目になると少しずつ周りが見えるようになり、改めて「教員としての自分の目標」を考えました。しかしその時、ある難しさに直面しました。それは、教員の仕事は成果を数値化して目標に置き換えることが難しい、という点です。
ハンドボールの部活動であれば、勝敗という分かりやすい目標がありましたし、民間企業で働いていた時には、営業成績という数値目標がありました。しかし教員は違います。決まった距離を走ればたどりつくゴールテープのような明確な目標が設定しにくいのです。
そこで私は視点を変え、これまでの団体競技の経験を生かし、「その年に、学年を組んだ先生方と最高のチームになる」という目標を掲げました。この目標を持つことで、仕事はさらに面白くなりました。誰かが困っているときには率先して声をかけ、助け合うことを心がけました。そうすることで、自分が困ったときにも自然と誰かが手を差し伸べてくれます。こうした地道な関係づくりを積み重ねるなかで、今では多くの仲間に恵まれるようになりました。
教員は子どもたち、保護者、地域の方、そして一緒に働く先生方と、多くの人と関わりながら仕事をします。その中で最も大切なのは、やはり信頼関係です。信頼関係は一瞬で築けるものではありません。だからこそ、これからも一つひとつの関わりを大切にし、周りの人と最高のチームを築いていける教員でありたいと考えています。