「1日の時間が増えたらどれだけ楽しいだろう・・・」
そんなことを本気で考えるほど、私は充実した日々を送っています。行ってみたい場所や、やってみたいことがたくさんあります。挑戦してみたいことで溢れているのです。私のこのようなマインドは、教師としての私とも切り離せません。そこで、自身の人生を振り返りながら、「今」の私がどのように形成され、教師としての私にどのような影響を与えているのか考えたいと思います。
私は小学校時代、できるだけ目立たないように、教室では静かに過ごしてきました。積極的に手を挙げたり、クラスの代表で何かをしたりすることは一切ありませんでした。そんな私が変わるきっかけとして、大きな出来事が2つありました。
1つ目は、乗り気ではなかった英会話教室です。私は英語が苦手で、中学一年生の初めての中間テストで赤点を取ったことをきっかけに、英会話教室に入会しました。そこで私を苦しめたのは意外にも英語ではありませんでした。小学校時代の様子から分かるように、私は自分の考えをもったり、考えを主張したりすることが得意でなく、意思表明をする場面が最も苦痛だったのです。外国人の先生に「Yes」か「No」で答える質問をされた時は口ごもり、首をかしげることが多くありました。そんなある日、一人の先生から「YesかNoか、どちらでもいいんだから自信をもちなさい」と言われ、ハッとしました。私は、自分の考えがないわけでも、それを主張する言語スキルがないわけでもなかったのです。それからは、自信をもって自分の考えを伝えることを心掛けるようになりました。
2つ目は、大学時代に始めたよさこい踊りです。私が所属したチームは、「踊りでみんなを笑顔に」をミッションに掲げて活動していました。大学入学当時、英会話で多少の自信を培ったとはいえ、私は相変わらず消極的でした。そんな私が、なぜ踊りを通して自己表現をするようになったのか、今となっても不思議です。チームの1年生メンバーはほとんどが未経験者でしたが、先輩に教えてもらったり同期と教え合ったりして、振りを覚えていきました。また、振り班、衣装班、音源班など、一人一人のよさを生かして役割分担し、全員でオリジナルの演舞を創り上げていったことも楽しい記憶として残っています。よさこいの活動が私に与えた最も大きな影響は、自己肯定感の高まりです。同じ目標に向かい、互いに学び合える仲間がいる環境で、伸び伸びと自分を表現できたことで、ありのままの自分でよいのだと感じたのです。
教師になってからは、これらの経験の全てが子供たちの学びに生かされていると実感しています。子供たちのありのままの姿を尊重すること、課題の本質を見抜くこと、居心地のよい学級をつくること。私の教師としての専門性は、自分の経験を基に高まっていったのです。
子供たちと直接関わる教師は、自身の生き方そのものが子供たちに影響を及ぼします。何がきっかけで自分が変わるか分からないという体験をした私だからこそ、今度は自分がそのきっかけを与えることになるかもしれないという自覚をもたなくてはなりません。誰一人として同じ人生はありません。これからも、「今」の自分にしか及ぼせない影響力を最大限に発揮して、自分にしかできない教師人生を充実させていきたいと強く思います。