私が教師として大事にしていることは「当たり前のことを当たり前にする」ということです。
私が大事にしている言葉に、「当たり前のことを当たり前にすると、普通以上の結果が出る」というものがあります。これは私が高校生の時に恩師から受けた言葉です。私は学習面でも生活面でも、そして高校生でも大人でも、その重要性は同様だと考えています。
学習面でそれを実感したことは、高校時代の日々の授業への取り組みです。私は授業の時に板書を取るだけではなく、自分の分からなかったところや考えたことなどをノートに書き込むことをしていました。授業が終わって先生に質問をしたり、自宅で復習をするときにその部分について調べたりしていました。それを日々繰り返していたので、好成績を修めることができました。普段の授業を真剣に受けることは当たり前だと思います。ですが、それを積み重ねることで力が定着したと思っています。
また、生活面においても当たり前を実践することの重要性を感じた場面があります。教員になり、初めて担任をしたときのことです。私は生徒と良い人間関係を築きたいと思っていましたが、初めての担任ということもあり、どのように接すれば良いか悩みました。私は自分から挨拶をすることから始めようと考え、朝ホームルーム教室に入るときは必ず全員に向かって「おはようございます!」と言うことに決めました。それを毎日繰り返すことで、生徒は挨拶を返してくれるだけではなく、生徒から自分たちのことを話してくれるようになりました。さらに、クラス全体の雰囲気も明るくて前向きなものになっていきました。
これらの経験から、私は生徒にも「当たり前のことを当たり前にする」ことができる人になってほしいと考えています。
当たり前のことなので、あえて指導する必要はないという考えもあるかもしれません。ですが、多様性や個性という言葉が言われる中で、何が「当たり前」であるのかが見えにくくなっている側面もあるのではないかと考えています。そのため、私はこれからも自分が「当たり前」だと考えることを実践しつつ、「当たり前」とは何か、ということについても生徒と一緒に考えていきたいと思っています。