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Vol.023小学校のプログラミング教育と教科の接続①基礎編

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4年生「曲をプログラミングしよう」(音楽)の様子
 新学習指導要領が告示され、2020年には小学校でのプログラミング教育が全面実施となります。「プログラミングは難しそう」と思われる先生方が多いと思いますが、プログラミングはコンピュータを思い通りに動かす「楽しい」ことですし、各教科の内容を「拡張」することができる優れものです。今回は、新学習指導要領の総則に定められた「児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」についての授業例を紹介します。

 低学年向けにはコンピュータを使わずにカードなどを使う「アンプラグドコンピューティング(電源を使わない学び)」という授業方法があります。私も「順番(手順)のよさを考えよう」というコンピュータの性質を知る活動を、小学校3年生の総合的な学習の時間で行いました。

 各教科での実践としては、小学校4年生の音楽で「SonicPi」というプログラミング環境を使って、コンピュータで作曲をする活動をしました。SonicPiでは、[play 60]というコマンド(命令)を実行するだけで、子どもたちは[ドの音]を鳴らすことができます。そして、すぐに音を重ねたり、音色を変更したり、30分も活動すればリコーダーで演奏する「チューリップ」などを、子どもたちはコンピュータに演奏させることができるようになります。

 「なぜ作曲?」と疑問に思うかもしれませんが、そもそもプログラムの語源はラテン語の「プレ+グランマ」で「予め+書かれたもの」となり「手順書」と訳せます。楽譜は書かれた音符を「順番」通りに演奏することで、誰もが作曲者の作った音楽を再現できるので、楽譜は手順書の典型例といえます。この「順番」が「遂次性」というコンピュータの基本的な性質の学習に繋がります。思い通りにコンピュータを動かし、遂次性も実感できる例として、音楽で「曲をプログラミングする活動」はおすすめできます。
 次回は、算数や図画工作に位置づけた事例を紹介しますので、お楽しみにしてください。

〈教材紹介〉 pic_02

アンプラグドコンピューティング『ルビィのぼうけん』
 絵本を読み進める中で、プログラミングに必要な考え方に触れることができるアンプラグドコンピューティングの本。

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音楽「SonicPi」
 Sonic Piは無償公開されている教育用プログラミング環境。シンセサイザーやリズムマシンの機能が入っておりWindowsやMac、小型コンピュータRaspberryPiなどで動作可能。

東京学芸大学附属竹早小学校教諭
佐藤正範
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